デジタルライブラリー資料ピックアップ

ピックアップ(デジタルライブラリ)

タイトル 交水社沿革
テーマ 富岡製糸場と絹産業遺産群
解説 明治10年8月、前橋市一毛町(現在の城東町2丁目)に設立された「交水社」は、明治から大正にかけて、前橋市内で最も大きな製糸工場でした。建物などは現存していませんが、隣を流れる広瀬川の水を動力や用水として利用していたことから、現在も「交水堰」という呼び名が残されています。この資料には、明治43年当時の交水社の沿革や、工場内の写真、チョップ(生糸の商標)などが掲載されています。
なお、この写真の工場の跡地には、昭和28年に群馬県立図書館(旧館)が建設されました。
タイトル [吉井町絵はがき]
テーマ 富岡製糸場と絹産業遺産群
解説 群馬県民には、上毛かるたで『昔を語る多胡の古碑』と詠まれることで知られている日本三大古碑のひとつ、多胡碑。これを含む「上野三碑」が、平成29年10月31日に、ユネスコの「世界の記憶」(世界記憶遺産)に登録されました。
この絵はがきは、春山写真館の制作したもので、発行年は不明ですが、昭和初期と推測されます。
当時の多胡碑の写真ほか、多胡碑の覆屋及び周辺を撮影した写真が含まれています。
タイトル 紀念写真帖(一府十四県連合共進会)
テーマ 古き良きぐんまの風景
解説 明治44年刊。
群馬県では、明治43年(1910年)9月17日から11月15日までの60日間、前橋市で農産物や生糸・織物、特産品や工業製品などを出品・展示する「一府十四県連合共進会」を開催しました。中心となる第一会場は、清王寺町(現・日吉町。今の県立図書館付近)に設けられました。
洋風のおしゃれなデザインの展示場には、様々な物品が飾られて人々の関心を集めました。会場周辺には、演芸場や余興場、売店に加えて高さ約30mの展望台が設けられました。夜になると建物がイルミネーションで彩られ、「我一代に於て又と再び斯くも壮麗なる光景を見るを得べきか」(『上毛新聞』明治43年10月3日記事)と称えられるほど見事な光景だったと記録されています。
共進会は大変に好評で、県内外から110万人を超える入場者が詰めかける群馬県最大のイベントとなり、前橋が大きく発展する契機となりました。
タイトル 上毛古墳綜覧
テーマ ぐんまの貴重書
解説 古代東国文化の中心地として、飛びぬけて多くの古墳を有する群馬県。この資料は、昭和10年に群馬県が全国に先駆けて実施した、県内に所在する古墳の一斉調査の記録です。県内の古墳8,400基について、各市町村別に古墳の名称、形状、発掘の有無、所在地や面積、所有者や出土品等の情報が記録されており、本県の古墳研究に欠かすことのできない重要な資料です。なお、群馬県では「群馬県古墳総合調査」を実施し、平成29年5月に平成版の上毛古墳総覧とも言える「群馬県古墳総覧」を発行しました。
タイトル 「風景」 創刊号
テーマ ぐんまの貴重書
解説 「おうい雲よ」や「風景・純銀もざいく」などで知られる詩人・山村暮鳥は、明治17年に群馬県西群馬郡棟高村(現在の高崎市棟高町)で生まれました。郷里の代用教員を経て東京で神学を学び、伝道のかたわら萩原朔太郎や室生犀星と共に詩作に励みました。大正2年に結成した新詩研究社の機関紙である『風景』には彼らの詩が投稿されています。この資料は、暮鳥の教え子であった小山茂一氏から寄贈されたもので、暮鳥本人の手になると思われる推敲跡が残されています。