デジタルライブラリー資料ピックアップ

ピックアップ(デジタルライブラリ)

タイトル 高崎志
テーマ ぐんまの貴重書
解説 上中下3巻。
1789年(寛政元年)、高崎藩の家臣であった川野辺寛がまとめた、高崎城の変遷、城下町の町名由来・名所旧跡・社寺宝物などを記した高崎城下の地誌です。
『群馬県百科事典』(上毛新聞社刊、昭和54年)の記述によると、『高崎志』は脱稿後、出版刊行される予定だったがなかなか実現せず、1910年(明治43年)に豊国覚堂により実現されたという経緯があります。当館所蔵の資料は、刊行前に書写されたものと考えられます。
タイトル 紀念写真帖(一府十四県聯合共進会)
テーマ 古き良きぐんまの風景
解説 明治43年9月17日から2か月間、前橋市で開催された群馬県主催一府十四県聯合共進会の写真集です。現代でいえば「博覧会」で、110万人を超える入場者でにぎわいました。会場は、清王寺町(現在の群馬県立図書館周辺)に設けられ、電飾に彩られたパビリオンの中には、関東・東北から集められた繭や生糸をはじめ、9万点に及ぶ産物が陳列されました。
タイトル 蚕養育手鑑
テーマ 富岡製糸場と絹産業遺産群
解説 1巻。和装。
群馬郡北下村(現在の北群馬郡吉岡町)の儒医・養蚕家、馬場重久が江戸で出版した養蚕指導書です。
蚕書としては最も古いものの一つで、理論と実践を踏まえ、炭火による保温を採りいれた飼育法を説き、慣習に頼っていた養蚕技術に画期的な方向を示しました。
タイトル 養蚕須知
テーマ 富岡製糸場と絹産業遺産群
解説 1巻。昭和8年刊の翻刻本。
1789年(寛政元年)、渋川村元宿(現在の渋川市元町)の吉田芝渓が、和漢の養蚕書を研究した上で、自らの体験も加味しつつまとめた養蚕の手引書です。巻末に自作の養蚕漢詩12首があげられています。この資料は、それまでの蚕書と比べて科学的な解説が特徴で、以後の養蚕振興に影響を与えました。
タイトル 群馬県蚕糸業史
テーマ 富岡製糸場と絹産業遺産群
解説 上下2巻。
昭和28年に群馬県蚕糸業協会が提唱して編纂した本県蚕糸業の沿革史です。上巻には養蚕・栽桑・製糸等の各編が、下巻には蚕種・織物等に加えて、養蚕に関連する人物が紹介されており、群馬県の養蚕を知るための必須資料となっています。
タイトル 貯蔵蚕種受付台帳
テーマ 富岡製糸場と絹産業遺産群
解説 明治37年、高山社蚕業学校で学んだ庭屋千尋は、父・庭屋静太郎とともに下仁田町荒船山の風穴を利用した蚕種冷蔵貯蔵施設を設置し、「春秋館」と号して営業しました。それが、ユネスコ世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」のひとつである「荒船風穴」です。
この資料を含めてデジタル化した春秋館の帳簿類は、荒船風穴の蚕種貯蔵の実態を知ることができる貴重な一次資料です。
タイトル 出がら繭の記
テーマ 富岡製糸場と絹産業遺産群
解説 明治4年、殖産興業政策のなか、蚕糸業の振興を目指し、宮中において養蚕が始められました。
宮内庁から、教師役の選定を命じられた大蔵省の渋沢栄一は、境・島村の養蚕・蚕種製造家である田島武平を推挙し、武平と女性4名が昭憲皇后の御親蚕に奉仕しました。この資料は、田島武平の没後(昭和4年)、子孫の求めに応じて、その功績を称え、渋沢栄一自身が書き記した追悼文です。
タイトル 藍香翁
テーマ 富岡製糸場と絹産業遺産群
解説 「藍香」とは、富岡製糸場の初代所長を務めた尾高惇忠(おだか・あつただ)の号であり、この資料はその伝記です。
尾高惇忠は、現在の埼玉県深谷市出身。民部省の官僚として富岡製糸場設立準備にあたり、開所後は、所長として草創期の製糸場運営と技術の発展に尽力しました。また、同郷の渋沢栄一に論語を教えた師でもあります。